腕時計を長く使用していると、避けられないのが電池切れです。
一般的に電池の寿命は1〜3年程度とされており、止まった時計を再び動かすためには必ず電池交換が必要になります。
特に普段から身につけている腕時計は、電池が切れる時期が日常生活に影響することもあるため、スムーズに交換できる知識があると安心です。
裏蓋を開けるために必要な道具
腕時計の電池を入れ替えるには、まず裏蓋を開ける作業が欠かせません。
ただし、裏蓋は精密に密閉されており、手の力だけでは外せない構造になっています。
そこで便利なのが「裏蓋オープナー」です。
この道具を使えば裏蓋を傷めずに、安全かつ効率的に開けることができ、電池交換に欠かせないアイテムとなります。
100均を利用するメリット
裏蓋オープナーは時計工具の専門店でも購入可能ですが、100円ショップでも実用的なものが手に入ります。
費用を抑えつつ、必要な作業をこなせるのが大きな魅力です。
とくに頻繁に電池交換をしない人にとっては、100均アイテムで十分対応できる場合が多いのです。
作業を始める前に確認すべき点
作業に取りかかる前に防水機能の有無や裏蓋のタイプを確認しましょう。
無理に開けると故障や防水性能の低下を招くため、正しい知識が欠かせません。
また、電池交換後には時間を合わせ直す必要があるモデルもあるので、取扱説明書を確認しておくと安心です。
100均で買える腕時計用オープナー
ダイソーの電池交換ツール
ダイソーでは、スクリューバック式裏蓋に対応するオープナーが販売されています。
調整幅があるため、さまざまなサイズの時計に使えるのが特徴です。
さらに、ドライバーやピンセットがセットになった商品もあり、必要最低限の工具を一度にそろえられるのが魅力です。
セリアの時計用オープナー
セリアでは、小型のこじ開けタイプのオープナーが購入可能です。
スナップバック式の時計に適しており、扱いやすくシンプルな構造です。
コンパクトで持ち運びやすいため、工具箱に常備しておくと急な電池切れにも役立ちます。
キャンドゥの工具セット
キャンドゥでは、ドライバーセットやピン抜きツールと一緒に、電池交換向けのアイテムが手に入ります。
複数の用途に対応できるため、一本持っておくと便利です。
中にはブレスレットの長さ調整に使える工具が含まれることもあり、電池交換以外の用途にも対応可能です。
アイテムの選び方比較
- スクリューバック式にはダイソー(回転式裏蓋対応)
- スナップバック式にはセリア(こじ開けタイプ)
- 多機能ならキャンドゥ(ドライバーやピン抜き付き)
用途に合わせて選ぶのがおすすめです。
とくに複数の腕時計を持っている方は、それぞれに適したオープナーを用意しておくと安心できます。
裏蓋を開ける手順
スクリューバックオープナーの使い方
- 時計を安定した場所に置く
- オープナーの爪を裏蓋の溝に合わせる
- ゆっくりと回して外す
力をかけすぎず、一定の力で回すのがコツです。滑り止め付きの手袋を使うと作業が安定します。
ドライバーでこじ開ける方法
- スナップ式裏蓋の切り欠き部分にドライバーを差し込む
- 少しずつ力を入れて持ち上げる
- バキッと音を立てて外れることが多い
専用工具がなくても代用は可能ですが、傷つきやすいので注意しましょう。
防水性を保つための注意点
裏蓋を開ける時、防水パッキンを傷つけないよう注意してください。
劣化が見える場合は交換を検討しましょう。
シリコングリスを塗布しておくと防水性能を維持しやすくなります。
電池交換の流れ
時計の種類別ポイント
- デジタル時計:小型電池を複数使用する場合があり、液晶付きモデルは交換後にリセット操作が必要になることもあります。
- アナログ時計:SR626SWなどのボタン電池が主流。交換後は秒針の動作確認を忘れずに行いましょう。
電池の型番確認と購入先
裏面や説明書に記載された型番を必ず確認してください。
まちがった電池を入れると正常に動かない原因になります。
100均でも一部のボタン電池は手に入りますが、専門店や家電量販店の方が種類が豊富で安心です。
作業のコツとトラブル対応
- ピンセットで電池を取り外す
- 接触不良があれば端子を軽く清掃
- 入れ替え後は秒針の動きを確認
動かない場合は、電池の向きや端子の接触をもう一度確認しましょう。
裏蓋を閉める方法とメンテナンス
裏蓋を正しく閉めるコツ
裏蓋は均等に押し込むことが大切です。専用プレス器を使えば、より確実に閉められます。
スナップ式はカチッと音がするまでしっかり押し込みましょう。
ネジ式裏蓋の固定
スクリューバックタイプはしっかり締める必要がありますが、力を入れすぎるとネジ山を壊す恐れがあります。
防水パッキンの位置を確認しながら、適度な力でねじ込みましょう。
定期的なメンテナンス
防水パッキンの状態をチェックし、乾燥剤を入れて湿気を防ぐのがおすすめです。
年に一度は点検を行い、ベルトの掃除や潤滑油の確認もすると時計全体を長持ちさせられます。
初心者が注意すべき失敗
- 裏蓋や文字盤を傷つける
- 電池を逆に入れる
- パッキンをなくす
とくに初めての方は、焦らずていねいに進めることが重要です。
専門店に任せるべきケース
高級時計や防水性が重要なモデルは、専門店に任せた方が安心です。
特にダイバーズウォッチは、防水検査を含めたプロのメンテナンスが必要になります。
自分で交換するメリット
- 修理費用を大きく節約できる
- 好きなタイミングで作業可能
- 工具をそろえれば他の時計にも活用できる
さらに、自分で交換できるようになることで「時計を大切に扱う意識」も自然と高まります。
購入前のチェックポイント
- 裏蓋の種類を確認する
- 工具の耐久性を見ておく
- セット内容(ピンセットやドライバーなど)を比較する
あらかじめ所有している時計がスクリューバック式かスナップバック式かを確認してから購入すると、失敗を避けられます。
まとめ
腕時計の電池交換は難しそうに思えても、100均の裏蓋オープナーを活用すれば意外と簡単に取り組めます。
専門店に依頼するより安く済み、ちょっとした修理スキルも身につけられるのが魅力です。
ただし防水性のあるモデルや高級時計は、自分で開けると故障や性能低下を招く可能性があるため注意が必要です。
普段使いのカジュアルな腕時計なら、100均の道具で十分対応できます。
正しい方法を理解し、落ち着いて慎重に作業を進めれば、自宅でも安全に電池交換ができるでしょう。

