冬の定番暖房といえば「こたつ」。
手軽で暖かい一方、「電気代はいくらかかるの?」「エアコンより安いの?」と気になる方も多いのではないでしょうか。
こたつは消費電力が比較的少なく、効率よく体を温められるため、暖房器具の中でも省エネ性が高いのが特徴です。
この記事では、2025年の最新電気料金をもとに、こたつの電気代を1時間・1ヶ月単位でシミュレーション。さらに他の暖房との比較や節約のコツ、生活スタイル別の目安もわかりやすく紹介します。
こたつの電気代は「1時間約9~19円」、月1,000~3,300円が目安
冬の暖房として人気のこたつの気になる電気代は、1時間あたり約9~19円、1日6時間使用で1ヶ月にするとおおよそ1,000~3,300円程度に収まります。
エアコンやヒーターに比べてコストが安く、節電効果の高い暖房器具といえます。
こたつの電気代が安い理由
こたつの電気代が抑えられるのは、サーモスタットによる間欠運転と局所暖房のしくみにあります。
設定温度に達すると自動的にヒーター出力が下がるため、「定格600Wだから常に600W消費」というわけではありません。
また、部屋全体を暖めるのではなく、こたつ内部だけを効率的に暖めるため、ムダな消費が少ないのです。
具体的な電気代シミュレーション

こたつの電気代は、以下の計算式で求められます。
計算式
電気代(円)= 消費電力(W) ÷ 1000 × 使用時間(h) × 電気料金単価(円/kWh)
2025年の家庭向け平均単価は 31円/kWh 前後を想定して計算すると、次のようになります。
消費電力 | 1時間あたり | 1日6時間×30日 |
---|---|---|
300W | 約9.3円 | 約1,674円/月 |
500W | 約15.5円 | 約2,790円/月 |
600W | 約18.6円 | 約3,348円/月 |
さらに実際の運転ではサーモスタットにより消費電力が抑えられ、600Wモデルでも実効は約180Wh(約5.6円/時)に下がるケースもあります。
つまり「カタログ値より実際の電気代は安い」ことが多いのです。
他の暖房器具との電気代比較
こたつは暖房器具の中でもかなり省エネ。代表的な暖房と比較すると以下の通りです。
暖房器具 | 消費電力・能力の目安 | 1時間あたり電気代 | 特徴 |
---|---|---|---|
こたつ | 300~600W | 約9~19円 | 局所暖房。最安クラス |
ホットカーペット(2畳) | 約500W | 約15円 | 足元全体を温める |
電気ストーブ | 600~1200W | 約18~37円 | 即暖性高いがコスパ悪い |
エアコン(6畳) | 600~1000W前後 | 約18~31円 | 部屋全体を暖める |
オイルヒーター | 1000~1200W | 約31~37円 | 空気が乾燥しにくいが高コスト |
👉 省エネ重視ならこたつ、部屋全体を暖めたいならエアコンがおすすめ。
👉 電気ストーブやオイルヒーターは即効性はあるものの、電気代は高めです。
ケース別シミュレーション
生活スタイル別に「1ヶ月の電気代」をシミュレーションしました。
ライフスタイル | 使用時間の目安 | 300Wモデル | 600Wモデル |
---|---|---|---|
一人暮らし(夜だけ) | 1日4時間×30日 | 約1,100円/月 | 約2,200円/月 |
在宅ワークあり | 1日8時間×30日 | 約2,200円/月 | 約4,400円/月 |
ファミリーの団らん | 1日6時間×30日 | 約1,674円/月 | 約3,348円/月 |
👉 在宅時間が長い人ほど「こたつ+上掛け布団+省エネ工夫」の効果が大きくなります。
節約しながら快適に使うコツ

こたつの電気代はもともと安めですが、さらに節約する方法もあります。
- 温度は「弱」設定を基本に
布団の保温力を高めれば十分暖かさをキープできます。 - 上掛けや厚めの布団を追加
熱を逃さず、ヒーター稼働時間を短縮できます。 - 床に断熱シートやアルミマットを敷く
床からの冷気を防ぎ、省エネ効果アップ。 - ヒーターを最新型に交換
石英管よりカーボン管ヒーターの方が効率的。 - スイッチタップでこまめにOFF
外出・就寝時の待機電力をカット。
よくある質問(Q\&A)
Q. こたつはつけっぱなしにしても大丈夫?
A. サーモスタットで間欠運転するため常時最大電力ではありませんが、外出や就寝時は必ずOFFにしましょう。安全面でも安心です。
Q. 1ヶ月でいくらかかる?
A. 1日6時間×30日なら約1,000~3,300円が目安。消費電力や設定次第で変動します。
Q. 部屋全体を暖めたいときはどうする?
A. こたつは局所暖房なので、部屋全体を暖めたいならエアコンを併用するのがおすすめ。併用してもエアコン単独より省エネになる場合があります。
Q. 古いこたつは電気代が高い?
A. 消費電力自体は大きな差はありませんが、断熱性の弱い布団や効率の悪いヒーターだと稼働率が上がり、結果的に電気代も増えます。買い替えの目安は約10年です。
まとめ:こたつは「低コスト&節電効果大」の暖房器具
こたつの電気代は1時間あたり9~19円、月にして約1,000~3,300円と、数ある暖房器具の中でもトップクラスに安く済む省エネ暖房です。
サーモスタットによる間欠運転や局所暖房のしくみにより、実際の消費電力はカタログ値よりも少なくなることも多く、「意外と電気代がかからない」ことがわかります。
さらに弱設定を基本にしたり、上掛け布団や断熱マットを組み合わせたりするだけで
体感の暖かさをそのままに電気代をさらに下げることが可能です。
古いこたつを最新の省エネタイプに買い替えるのも、長期的に見れば光熱費削減につながります。
もちろん、こたつだけでは部屋全体を暖めきれない場面もあるため、エアコンやホットカーペットと併用すると効率的。
生活スタイルに合わせて「メイン暖房」か「サブ暖房」として柔軟に活用すれば、快適さと節約を両立できます。
「暖かくて居心地がいいのに電気代が安い」――それがこたつの最大の魅力です。
2025年の冬も、家計にやさしく心地よい時間を過ごすために、こたつを上手に取り入れてみてくださいね。